■侵入盗、一日に832件。強盗、一日17.5件
改めて数字を見るまでもありませんが、日本の治安は悪化の傾向にあり、5年間で確認されている刑法犯罪数は1.45倍も増し、連動するかのように侵入盗も1.36倍に増加しています。平成13年度の警察に届けられた侵入盗だけでも303,698件にものぼります。乱暴な計算ですが1日に日本全国で832件、1分44秒に1件の侵入盗による被害がおきている計算になります。あくまでも警察に認知された数ですから、何らかの事情で届けていないものも含めると相当数な数になるはずです。
認知件数
|
平成9年 |
平成10年 |
平成11年 |
平成12年 |
平成13年 |
刑法犯総数 |
1,899,564 |
2,033,546 |
2,168,626 |
2,443,470 |
2,735,612 |
強盗 |
2,809 |
3,426 |
74,237 |
5,173 |
6,393 |
窃盗犯罪数 |
1,665,543 |
1,789,049 |
1,910,393 |
2,131,164 |
2,340,511 |
侵入盗 |
221,678 |
237,703 |
260,981 |
296,486 |
303,698 |
認知数
(平成14年度版 警察白書より出典)
■やっぱり東京周辺だった。
平成13年度の侵入盗の認知件数を県別に見てみると三大都市をもつ都道府県に続いて東京都に隣接する県が並びます。 認知件数(県別)
都道府県名 |
件数 |
順位 |
東京都 |
32,557 |
全国1位 |
大阪府 |
25,890 |
2位 |
愛知県 |
24,403 |
3位 |
埼玉県 |
19,896 |
4位 |
千葉県 |
19,805 |
5位 |
神奈川県 |
19,249 |
6位 |
(平成14年度版 警察白書より出典) |
|
■進入盗の7割が未解決。検挙数は5年前の約半分に落ちています。
犯罪は増え続けるのに対して、検挙件数は毎年低下し続け、5年前の侵入盗検挙数に比べても約半分になっています。侵入盗未解決の数は平成9年度が55,559件に対して平成13年度が214,242件と3.8倍以上と急増し、なんと7割が未解決です。
より凶悪な強盗を見てみても、認知件数は5年間で2.3倍に増加。未解決は平成9年度が577件。平成13年度は3,278件が未解決で5.6倍にもなり、半数が未解決です。
14年度版警察白書には留置所など設備の不足、警察官の不足に加えて犯罪の激増のため、警察官一人当たりの業務が著しく多くなっている様子が記されています。もはや、日本も自分で財産や生命を守らなければならない時代に入ってしまったのです。 検挙件数
|
平成9年 |
平成10年 |
平成11年 |
平成12年 |
平成13年 |
刑法犯総数 |
759,609 |
772,282 |
731,284 |
576,771 |
542,115 |
強盗 |
2,232 |
2,614 |
2,813 |
2,941 |
3,115 |
窃盗犯罪数 |
586,648 |
597,283 |
561,148 |
407,246 |
367,643 |
侵入盗 |
166,119 |
165,818 |
152,984 |
109,128 |
89,456 |
(平成14年度版 警察白書より出典)
検挙率
|
平成9年 |
平成10年 |
平成11年 |
平成12年 |
平成13年 |
刑法犯総数 |
40.0% |
38.0% |
33.7% |
23.6% |
19.8% |
強盗 |
79.5% |
76.3% |
3.8% |
56.9% |
48.7% |
窃盗犯罪数 |
35.2% |
33.4% |
29.4% |
19.1% |
15.7% |
侵入盗 |
74.9% |
69.8% |
58.6% |
36.8% |
29.5% |
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